傷口の処置には、まさかの「はちみつ」
先日、手術後の傷口をペットが舐めてしまい、化膿してしまったという相談がありました。飼い主さんは専用の消毒薬や軟膏が必要だと思っていらっしゃったようですが、私が提案したのは全く違う方法でした。
まず、傷口を特別な消毒液ではなく、ごく普通の「ぬるま湯の水道水」でしっかりと洗い流すこと。そしてその後に、なんと「はちみつ」を塗るようにお伝えしたのです。「え、はちみつですか?」と驚かれましたが、そうなんです。しかも特別なものではなく、
そこら辺に売っとる、何でもいい。安いのでもいいので。
とお話ししました。はちみつには天然の抗菌作用があるだけでなく、傷口を適度な湿潤状態に保ち、皮膚の再生を助ける働きがあるのです。
キッチンにあるような身近な食材が、医療の現場で役立つことがあるというのは、多くの方にとって大きな驚きだと思います。もちろん、これは獣医師の指導のもとで行うべき処置ですが、時にはシンプルで意外な方法が非常に効果的であるという良い例と言えるでしょう。